論文、検証、技術資料
- 【検証・確認】ハンディサーチ新機種 ADSPIRE01 の探査性能の検証(探査対象物の表層の水分量が多い箇所編)
<使用機器>
・日本無線社 ハンディサーチ/ iRadar ADSPIRE01
本鉄筋探査(配筋調査)検証では電磁波レーダ法の鉄筋探査機である、日本無線(計測技術サービス)社製
のハンディサーチ/ iRadar ADSPIRE01 を用いて、新設建築構造物の鉄筋かぶり厚さ調査を実施した
際に、調査対象が設計値の最小かぶり厚さを満たしていないことが確認され、かぶり厚さの補修工事が
行われた。モルタル補修が完了してから1.5カ月程度経過後に、再度『設計かぶり厚さを満たしているかどうか?』
の確認調査を行った。補修前と補修後でそれぞれ同じ個所のデータを採取することが
出来たことから、探査対象となる躯体の状況(水分の分布状況)によってRCレーダの探査結果画像が
大きく異なっていたことから、これを比較し、検証してみた。
<結果>
コンクリート打設後1ヶ月の新築外壁及び柱・梁に関しては、RCレーダ探査で何の問題も無く
鉄筋位置・間隔・かぶり厚さを確認しることが出来た。
電磁誘導法で鉄筋かぶり厚さを確認してから、同一箇所にてRCレーダ探査を実施し、電磁波の
比誘電率の補正値を確認することも容易に可能であった。
かぶり厚さ不足の面に於いて、モルタルを塗って補修を行われていたが、補修終了から
1.5ヶ月経過してから、補修を行うことでかぶり厚さが確保出来ていることを確認する為の
探査に於いては、RCレーダでの鉄筋位置・間隔・かぶり厚さの確認は困難であった。
モルタル補修後は、電磁誘導法では上手く測定出来ず、測定出来た場合に於いても誤差が
多く発生している様子でかぶり厚さの正確な測定は困難であった。
<原因と対策>
RCレーダ iRadar ADSPIRE01 で探査した場合、モルタル補修後に探査が難しくなった
ことの原因は次のように考えられる。
普段の探査条件は、探査対象物の表面は乾燥していて、深くなるほどに含水量が多くなる
状況であるが、本件の場合、表面の含水量が多く、深くなるほどに含水量が少なくなって
いる状況であった。
ADSPIRE01が高周波数帯に寄せたRCレーダである為、水分の影響を強く受け、
補修された厚さ+α分の浅い箇所でのノイズが非常に多くなった。そうでない
(より高周波寄りではない)RCレーダと比較すると、本探査環境では適した機器選定ではなかったと言える。
※要他機種での検証
電磁誘導法での探査を行えば、水分の影響を受けることなくかぶり厚さの確認を行えます。
但し、本現場の条件では、鉄筋ピッチが細かいことと、モルタルで補修された後は鉄筋の
かぶり厚さも深くなってしまうことから、精度の良い探査が出来なかった。
上記の検証結果を踏まえた対策として、含水量の多い探査対象でも探査性能を発揮出来る
可能性が高いと想定される ストラクチャスキャンSIR-EZやFlexNx15
広帯域ステップ式周波数レーダ GP8000やGP8800でどのような結果になるのか?
再検証が必要です。
もし現場での鉄筋探査時に、上記の様な状況に当たってしまった場合は、様々なメーカー
のRCレーダを所有して、その操作方法やクセ等を熟知した当社へご相談下さい。
是非ともお客様に、プロの本物の探査をご覧頂きたいです!
※本検証・確認は、一定の機種の優位性や劣勢を示すものではありません。
※検証に使用した機器は、チャンピオン機ではありません。当社で所有の機器である為、同型番の
他機器が必ずしも同結果を表示することを説明したものではありません。
(レーダ探査機にはそれぞれ機体差があります)
※当社の許可なく無断転用は禁止です。無断転用の際のリスクや損害があった場合には、
当社は一切の責任を負いません。
※現状のレーダ探査機には、完璧な機器はありません。また No.1 の機器もありません。
より正確で高いレベルの探査を行いたい場合は、探査状況や探査目的に応じて適切な機器を選択し
操作方法や機器毎にあるクセを熟知して探査することをオススします。

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