論文、検証、技術資料
- 【検証・確認】SFCW GP8000で探査対象物内部に水が溜まっている箇所の鉄筋探査結果

<使用機器>
・PROCEQ SFCW GP8000
本探査検証は、地下構造物のスラブが深度方向にミルフィーユ状でクラックや浮きが発生し、
発生した隙間に水が溜まっている箇所で探査を行った結果を示したものです。事前情報として、
各種RCレーダ(JRC NJJ-200K、ADSPIRE01、GSSI SIR-EZ)で探査を行ったが、鉄筋を
検出出来なかった箇所に於いて、PROCEQ GP8000で探査した結果の画像を表示した資料です。
<RCレーダ探査結果>
RCレーダたとしての鉄筋探査結果では、やはりはっきり検出出来た箇所は少なく、他機種よりかは
GP8000が水に対しては現状一番強い(向いている)レーダ探査機であるという結果となったが、基本的には厳しい結果となった。
<新たな発見>
PROCEQ社のGP8000には、活電線を検出する機能が搭載されています。(本来の目的ではあまり
活躍しない機能ですが…)この機能をONにして探査データを採取した所、電磁波が水の影響により
鉄筋が検出されなかった箇所や鉄筋の山形波形が非常に見え難くなっている箇所に於いて、
センサーが強く反応していることが確認された。EMセンサーは過去の実績では、給水管等に反応することは
無かったことを踏まえると、面的に一定以上に多い水が溜まっていた場合に反応すると推測する。
このことは、今後も継続して確認し続けることで推測を断定に変えていく必要があると考えます。
この結果から、今後のRCレ^ダ探査に於いて、鉄筋が表示されない場合や山形波形が異状に乱れて
いる状況に遭遇した場合に、その原因の予測に非常に役立つことと考えられる。
◆SFCWとは?
ステップ式広帯域周波数レーダ という、小型・軽量なRCレーダではProceq社が初めて採用した
電磁波レーダ法の送受信アンテナの方式です。RCレーダで一般的であったのはパルス式レーダで
したが、昨今パルス式高周波レーダユニットに必要となる部品が入手が難しくなっていることから
RCレーダでは各メーカー直近で開発されたレーダではSFCWが採用されている。
現状感じている特徴は、GP8000/GP8800/FlexNxで採用されていると思われるが、高深度の
探査には非常に有効であると認められるが、分解能の高い、ノイズの少ない探査結果画像を得る
事は難しそうである。ランダムに発生しているノイズの為、画像処理で除去するのは難しいと推測
されることから、今後は表示されランダムノイズを如何に表示されないようにするか?
各メーカーさんには頑張って欲しい所です。また、パルス式レーダの今後の行方も同行を負いかけ
ようと思います!
※本検証・確認は、一定の機種の優位性や劣勢を示すものではありません。
※検証に使用した機器は、チャンピオン機ではありません。当社で所有の機器である為、同型番の
他機器が必ずしも同結果を表示することを説明したものではありません。
(レーダ探査機にはそれぞれ機体差があります)
※当社の許可なく無断転用は禁止です。無断転用の際のリスクや損害があった場合には、
当社は一切の責任を負いません。
※現状のレーダ探査機には、完璧な機器はありません。また No.1 の機器もありません。
より正確で高いレベルの探査を行いたい場合は、探査状況や探査目的に応じて適切な機器を選択し
操作方法や機器毎にあるクセを熟知して探査することをオススします。
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